でこぼこの矯正、実は出っ歯が隠れている?症例で解説
執筆:峰 啓介
- 矯正情報ブログ
「歯並びがでこぼこしているだけで、出っ歯ではないと思っていた」。そう思っていても、診断してみると出っ歯が隠れていることがあります。
今回は、でこぼこの矯正で見落とされやすい「隠れた出っ歯」と、その治療の考え方についてお話しします。
でこぼこがあると、出っ歯が目立たなくなることがあります
歯がでこぼこしている「叢生」の状態では、歯が並びきらずに重なり合い、前歯が奥へ入り込むように見えることがあります。そのため、実際には前歯が前に出ていても、出っ歯とは気づきにくいのです。
ところが、でこぼこを解消して歯をきれいに並べると、重なっていた分の幅が前方向に広がり、出っ歯の状態があらわになることがあります。
「でこぼこだけ」のつもりでも、診断で分かることがあります
ご自身では「でこぼこだけが気になる」と思っていても、診断をしてみると口元の突出が隠れていることがあります。口元が前に出ている状態は、見た目の印象だけでなく、治療方針にも大きく関わります。歯並びだけを整えて口元が前に出たままでは、希望される仕上がりにならないこともあるため、治療の前に、歯並びと口元の両方を正しく診断することが大切です。
でこぼこと出っ歯を同時に治すには、スペースが必要です
出っ歯を治すには、上の前歯を後ろに下げる必要があります。そのためのスペースが必要で、さらにでこぼこを解消するにも、歯を並べるスペースが要ります。でこぼこと出っ歯が重なっている場合は、必要なスペースが大きくなるため、歯を抜いてスペースを作る治療方針が選ばれることがあります。
もちろん、抜歯が必要かどうかは人によって異なり、抜かずに治療できる場合もあります。「抜きたくない」「抜いた方がきれいになる」と一律に決められるものではありません。考え方については、矯正で「歯を抜きたくない」は正しいのか?もあわせてご覧ください。
症例紹介:隠れていた出っ歯も同時に治した40歳女性
実際の症例をご紹介します。患者さんは40歳の女性で、上下とも前歯がでこぼこしており、一見すると分かりにくいものの、実は出っ歯の状態でもありました。出っ歯に見えなくても、並べてしまうと出っ歯になってしまうため、でこぼこを治すと同時に出っ歯も治す必要がありました。
そこで、上の左右1本ずつを抜歯して隙間を作り、ブラケット装置で上の前歯を後ろに下げる治療を行いました。左上の前歯は神経を取ってある歯でしたので、その前歯を抜歯する歯として選んでいます。仕上がりは、前歯を抜いたとは思えない自然な見た目です。できるだけ健康な歯を残すような治療方針を心がけています。写真を含む詳しい内容は、症例紹介のページをご覧ください。
費用はおおよそ80万円から100万円くらいです。リスクや副作用として、上の前歯は下がりますが、患者さんが想像されているところまで必ずいくとは断言できません。上の隙間が少し残ること、治療期間が長引くこと、歯根が短くなること、歯肉が退縮することがあります。また、矯正歯科治療中に歯磨きを怠ると、通常より虫歯になりやすくなります。治療後に保定装置を怠ると、後戻りします。
40代からの矯正歯科治療は遅い?
この症例は40歳の方でしたが、大人の矯正歯科治療は何歳からでも遅くないことも多くあります。歯や歯ぐきの状態、虫歯や歯周病の有無などを確認したうえで、治療の可否や方法をご提案します。
伊賀市で、でこぼこ・出っ歯の矯正をご検討の方へ

伊賀市の歯医者、峰歯科・矯正歯科クリニックでは、矯正歯科で、でこぼこや出っ歯などの歯並びのご相談をお受けしています。院長は日本矯正歯科学会の認定医です。ご自身の歯並びに出っ歯が隠れていないか、抜歯が必要かどうかは、診断してみないと分かりません。気になる方は、お気軽に矯正相談にお越しください。