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峰歯科ブログ

歯の本数が健康を左右する|最新研究から考える口腔ケアの大切さ

執筆:峰 啓介

  • 院長ブログ
最新研究から考える口腔ケアの大切さ

先日、歯科医師として見逃せない研究が発表されました。
東京科学大学の研究グループによるもので、「喫煙・飲酒経験がある人は口腔咽頭がん死亡リスクが高く、さらに歯の本数が少ない人ではそのリスクが一層高まる」というものです。

→【おすすめ記事】「歯を抜くタイミング」は、患者さんが決めていい

研究の概要

65歳以上の高齢者約4万人を対象に、12年間にわたって追跡した大規模な研究です。

喫煙および飲酒の経験がある人は、非喫煙・非飲酒者と比べて口腔咽頭がんによる死亡リスクが2.87倍高いことが確認されました。

さらに注目すべきは歯の本数との関係で、歯が0〜19本しかない人に絞って分析すると、喫煙・飲酒経験者の口腔咽頭がん死亡リスクは非喫煙・非飲酒者の4.77倍にまで跳ね上がりました。

歯が少ないことが、喫煙・飲酒のリスクをさらに増幅させる——これは、これまで明らかにされていなかった新しい知見です。

口腔咽頭がん死亡リスクの比較

なぜ歯が少ないとリスクが高まるのか

研究グループ自身も「メカニズムのさらなる解明が必要」としており、はっきりとした理由はまだわかっていません。

歯が少ない状態は口腔内の環境が悪化している状態と密接に関係しており、歯周病菌慢性的な炎症口腔内の免疫機能の低下…こうした要因が喫煙・飲酒によるダメージと重なることで、がんのリスクをより高めている可能性があると私は考えています。

そして、歯が少ない方は長期にわたって歯科受診から遠ざかっていることも多く、口腔内の異変に気づくのが遅れやすいという側面もあります。

「煙草も酒もやらないから自分は大丈夫だし関係ない」と思っている方もいるかもしれません。
確かにリスクは下がりますが、今回の研究が示しているのは生活習慣と口腔の状態は切り離せないということです。
喫煙・飲酒をしていなくても歯が少ない状態・口腔内の炎症が続いている状態は、それ自体が体にとってのリスクとなるため歯を守ることは、口の中だけの話ではないということです。

歯科医院でできること

研究グループは「歯科医院や地域の臨床現場において、ハイリスク集団に対するモニタリングと健康教育が求められる」と述べています。

まさにその通りだと思います。定期的に歯科医院に通うことで、歯を守るだけでなく口腔内の異変を早期に発見することができ、口腔咽頭がんも早期発見であれば治療の選択肢は大きく広がります!

「痛くないから行かなくていい」ではなく、痛くないうちに来ていただくことが、歯だけでなく全身の健康を守ることにつながります。

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