「大人の虫歯」が増えている|だからこそ、むやみに削ってはいけない
執筆:峰 啓介
- 虫歯治療
いつもブログをご覧いただきありがとうございます。
峰歯科・矯正歯科クリニックの院長KSK(けいすけ)こと峰啓介です。
先日、こんなニュースが目に留まりました。
子どもや若い世代では虫歯が年々減少している一方、55歳以上では反対に増加しているというのです。特に多いのが、過去に治療した詰め物やかぶせ物の隙間から菌が入り込む「二次虫歯(再発虫歯)」です。
このニュースを読んで、定期検診の大切さを改めて感じると同時に、もう一つ伝えなければならないことがあると思いました。
定期検診が大切な理由

「痛くなってから歯医者に行く」という方は、今でも少なくありません。
しかし、痛みが出る頃には虫歯がかなり進行しているケースも多くあります。
定期的に歯科医院に通うことで、小さな変化を早期に発見できます。
小さな変化を見逃さないことが重要
歯茎の状態、詰め物の隙間、歯の根元の露出。
こうした細かな変化を早めに把握することが、歯を長く守ることに直結します。
虫歯は「大きくなってから治す」より、「小さいうちに気づく」ことが何より大切です。
定期検診は“歯を残すため”のもの
定期検診というと、「クリーニングをする場所」というイメージを持つ方もいるかもしれません。
ですが本来は、できるだけ削らず、自分の歯を長く残すために通う場所です。
これは間違いありません。定期検診は、歯の健康を守る上で本当に重要です。
だからこそ、むやみに治療してはいけない
ここからが、私がもう一つお伝えしたいことです。
歯の治療は、元通りにはできません。
虫歯を削って詰め物をした瞬間から、その歯は「人工物で補われた歯」になります。
どんなに精度の高い詰め物でも、天然の歯と完全に同じにはなりません。
そして今回のニュースが示す通り、人工物と歯の境目は、新たな虫歯のリスクになります。
つまり、治療をすればするほど、次の虫歯リスクが生まれる。
これが歯科治療の避けられない現実です。
「小さな虫歯」はすぐに削るべきか?

検診で、ごく初期の虫歯や「虫歯になりかけ」の状態が見つかることがあります。
このとき、すぐに削って詰めるべきかどうか。
実は、これはとても慎重に判断すべき問題です。
初期の虫歯の中には、適切なブラッシングやフッ素の使用によって、自然に再石灰化し、進行が止まるケースがあります。大きくならないかもしれない虫歯を、今すぐ削る必要が本当にあるのか。
そこは冷静に考える必要があります。
当院では、そのような場合は経過観察を選択します。削らずに済むなら、削らない方がいい。
歯にとっての最善は、健全な天然歯をできる限り長く保つことだからです。
→【おすすめ記事】おやつは「時間」が鍵!虫歯になりにくい食べ方のルール
「削る」の判断は慎重であるべき
もちろん、進行している虫歯を放置することは論外です。適切なタイミングでの治療は必要です。
ただ、「虫歯が見つかった=すぐ削る」という短絡的な流れには、私は慎重でありたいと思っています。
本当に今、治療が必要な状態なのか。経過観察で対応できる段階ではないのか。
削ることで生まれる新たなリスクを、患者さん自身が理解できているか。
こうした視点を持ちながら、一人ひとりに最善の選択をお伝えすることが、歯科医師の役割だと考えています。
歯を長く守るために大切なこと
55歳以上では虫歯が増加しており、特に詰め物やかぶせ物の隙間から発生する二次虫歯が大きな問題になっています。だからこそ、定期検診による早期発見がとても重要です。
一方で、治療した歯は元通りにはならず、新たな虫歯リスクを抱えることになります。
小さな虫歯や初期病変の場合には、すぐに削るのではなく、経過観察が最善となるケースもあります。
当院では、「削らずに済むなら削らない」という考えを大切にしながら、患者さん一人ひとりに合わせた判断を行っています。
定期検診に来ていただくこと、そして「削る・削らない」をきちんと一緒に考えることです。
その両方が、あなたの歯を長く守ることにつながります。
お口のことが気になる方は、三重県伊賀市の歯医者、峰歯科・矯正歯科クリニックまでどうぞお気軽にご相談ください😊